レッツゴーメモ

右京区のバリアフリーのこと、介護タクシーのことをつづったメモ

嵐電バリアフリー

嵐電公表のバリアフリー

嵐電は右京区を走る路面電車で、基本的にどの駅でもホームと路面の1メートル弱の差を、よいしょと登らなければなりません。これが、スロープがあったりなかったり。階段が低かったり高かったりと、駅によってバリアフリー対応がまちまちです。嵐電の公式ホームページ(http://randen.keifuku.co.jp/train/)で、各駅のスロープの有無と、傾斜について公開していますが、一覧にしたものが見当たらなかったので、ここにまとめました。

嵐電のバリアフリー対応駅

上の路線図は、あくまで嵐電が公開している情報をもとに作成したものです(色はかってにつけました)。青(青緑)は「車いす対応通路(勾配がバリアフリー基準対応済み)」、黄色は「段差解消通路(勾配はバリアフリー基準未対応)」という表記です。言い換えれば、青はなだらかなスロープ、黄色は急なスロープ、赤はスロープがなくて階段ですということです。したがって、青と黄色は基本的に車いすOK、赤はダメということになります。

しかし実際には、赤の「スロープなし」であっても、階段がなだらかなため、介助者一人で押して行ける場合があります。また黄色の急なスロープについては、どれくらいの傾斜なのか公表されていないため、押して上がるのがどれほど難しいかがわかりません。

各駅バリアフリーの実際

そこで、カメラとメジャーを持って、各駅を調査に行ってきました。その結果を下表に示します。階段は一段の高さと奥行き、スロープは勾配を分数で表しています。それぞれの数値が、車いすにとってどれほどの障害かということは、他の記事(「スロープの勾配と車いす」「段差と車いす」)を参考にしてください。なお、ホームへの上り口が複数ある場合には、より易しく行けるほうを掲載しました。下表セルの背景色は上記の色と対応しています。

本線 四条大宮向き 嵐山向き
嵐山 嵐山駅入り口

なだらかな傾斜(1/19勾配)がわずかにあるだけで、段差はありません。最も利用しやすい駅です。写真手前の広場から、改札なしでそのまま奥へ進んだところが中央のホーム(乗車側)です。

嵐山駅出口

1番線、2番線外側が降車側。こちらもなだらかな傾斜で、段差はありません。

嵐電嵯峨 嵐電嵯峨駅大宮行スロープ

1/13勾配のスロープです。

嵐電嵯峨駅嵐山行スロープ

反対ホームよりわずかに急ですが、1/12程度の勾配のスロープです。入り口手前でアスファルトがでこぼこしていますが、それほどひどくはないし、また横幅も130cmあります。こちらだけ公表がバリアフリー未対応(黄色)になっているのがなぜかよくわかりません。

鹿王院 鹿王院駅大宮行階段

奥行き30cm 高さ15cmの階段が3段です。

鹿王院駅嵐山行階段

奥行き30cm 高さ15cmの階段が4段です。

車折神社 車折神社駅大宮行スロープ

1/13勾配のスロープです。

車折神社駅嵐山行階段

奥行き30cm 高さ20cmの階段が4段です。

有栖川 有栖川駅大宮行スロープ

1/7強の勾配のスロープです。入り口の横幅が120cmでカクっと曲がっているので、縦に長い車いすは少してこずるかもしれません。

有栖川駅嵐山行階段

階段が3段ありますが、奥行きが120から130cmありますのでほとんどの場合いけるでしょう。

帷子ノ辻 帷子ノ辻駅大宮行スロープ

駅への入り口スロープを上って、いったん嵐山方面のホーム(写真左)に出てから、線路をまたいで向かい側の大宮方面のホームに行かなければなりません。バリアフリー勾配(1/12)です。

帷子ノ辻駅嵐山行スロープ

どの線のどの方向に行くにしても、駅へのスロープがここ(三条通側)だけなので、写真のスロープ(1/13勾配)は必ず上らなければなりません。改札すぐが、嵐山方面のホームになります。

太秦広隆寺 太秦広隆寺駅大宮行スロープ

1/12勾配のスロープです。非常に長く、途中に水平面があります。

太秦広隆寺駅嵐山行スロープ

1/8強の勾配のスロープです。長さは4.5mほどです。

蚕ノ社 蚕ノ社駅大宮行階段

ホームへ上がる段差は140cmほどの十分な奥行きがあり、10cm弱の3段なので、車いすで上がれなくないです。ただホーム幅が狭く(最狭部で120cm弱)、電車の後部ドア(入口)に行くのはこわいと思います。

蚕ノ社駅嵐山行スロープ

きつい部分で1/6ほどの勾配があり、押して上がれない人がいるかもしれません。

嵐電天神川 嵐電天神川駅大宮行スロープ

1/13勾配のゆるいスロープです。

嵐電天神川駅嵐山行スロープ

1/13勾配のゆるいスロープです。

山ノ内 山ノ内駅大宮行

ホームというより、幅60cm、高さ30cmほどの細長い踏み台のようなものです。電車に乗るときには、さらに同じくらいの高さをまたがなければなりません。全線で最も難しい駅です(車いすは絶対に無理)。

山ノ内駅嵐山行

東向きと同じです。

西大路三条 西大路三条駅大宮行

山ノ内より幅がありますが、やはり三条通のど真ん中に置かれた高さ35cm、幅125cmの踏み台です。上り口が切ってありますが、そこでも20cmほどの高さがあります。乗車時も大きな高低差があります。

西大路三条駅嵐山行階段

高さ25cm、奥行き52cmの階段4段です。ホーム自体は電車と同じ高さで、十分な幅もありますので、この階段さえ上がれれば車いすで利用できなくもないでしょう。

西院 西院駅大宮行スロープ

1/6強の勾配で、全線で最も急なスロープです。スロープ長は4m以下で短めです。周りに人はたえずいます。

西院駅嵐山行スロープ

1/7程度のきつい勾配のスロープです。スロープ長は5m以上あります。

四条大宮 四条大宮駅降車側スロープ

降車側です。勾配は1/9程度、スロープ長は3.3mでとても短いです。

四条大宮駅乗車側スロープ

乗車側です。スロープは下車側と同じです。

北野線 北野白梅町向き 帷子ノ辻向き
撮影所前 撮影所前駅白梅町行入り口

前面道路と同じ高さにホームがあります。その道路にわずかな傾斜がありますが、蛇行で避けられます。

撮影所前駅嵐山行スロープ

1/12勾配のスロープです。

常盤 常盤駅白梅町行階段

奥行き110cm 高さ10cmの階段が4段です。

常盤駅嵐山行階段

奥行き110cm 高さ10cmの階段が4段です。

鳴滝 鳴滝駅白梅町行階段

階段は避けることができます。斜面になっていて、部分的に1/8ほどの勾配は越えなければなりませんが、わずかですので問題ないと思います。

鳴滝駅嵐山行階段

奥行き40cm 高さ15cmの階段が3段です。ホーム反対側から渡ってくるアプローチもありますが、やはり奥行き50cm 高さ15cmの階段が4段あります。

宇多野 宇多野駅白梅町行階段

写真の左奥がホームです。階段は高さ5cm、奥行き150cmほどですが、その水平面も下向きに傾斜しており、全部で10段あります。数字的には行けると思いますが、心理的にかなりチャレンジです。

宇多野駅嵐山行階段

5段の階段です。1段目の高さ18cm、それ以外14cm高で、奥行き35cmです。

御室仁和寺 御室仁和寺駅白梅町行入り口

道路のつづきにホームがあり、勾配はほとんどありません。

御室仁和寺駅嵐山行入り口

段差はなく斜面です。最も急なところで1/7ほどの勾配ですが、一部分だけなのでほとんど問題ないでしょう。

妙心寺 妙心寺駅白梅町行スロープ

1/12勾配のスロープです。

妙心寺駅嵐山行スロープ

1/13勾配のスロープです。

龍安寺 龍安寺駅白梅町行スロープ

公表はバリアフリーですが、勾配は局部的に1/10ほどあり、スロープ入り口にポールが立っていて幅は片側1mほどしかなく、手前に4cmほどの段差があります。あまりきれいなバリアフリーではない印象ですが、行けるのは行けるでしょう。

龍安寺駅嵐山行スロープ

局部的に1/12よりきつい勾配がありますが、問題ないスロープです。

等持院 等持院駅白梅町行階段

3段の低い階段です。高さ10cm以下、奥行きは狭いところで85cmです。

等持院駅嵐山行階段

3段の低い階段です。高さ約7cm、奥行きは狭いところで110cmあります。

北野白梅町 北野白梅町駅降車側

降車側です。スロープは1/8強の勾配ですが、斜面の長さは4mほどです。ややきつつくても、常にまわりに人がいる駅ですから、なんとでもなるでしょう。

北野白梅町駅乗車側

乗車側です。下車側と同じスロープです。

以上のように、同じ駅でも方向によってバリアフリー度が違うことがありますので、行きは行けるけど帰りは無理といったことが起こります。その場合はいったん逆方向に乗って、両方面可能な駅で引き返すといいです。エレベーターを設置している駅はひと駅もありませんので、反対側のホームに行くためには、(終着駅を除き)常に線路を横切らなければなりません。わりとでこぼこが多いので、注意が必要です。嵐電は100年を超える鉄道です。

ちなみに、運賃は一乗車210円(障害者は付添いともに半額)、全線一日乗り放題のパスは500円です。

このページの内容は、2016年6月に書きました。もし誤りがあったり、駅の状況が変わっていたら、お知らせいただけるとうれしいです。